君と呼べない君を想う
千尋の谷を転がり落ちるように恋に落ちた編2
……アレ?オレ今、なんでこんなにドキドキしているの?
顔が……妙に熱い。今、オレの 体はどこかおかしい。こんなドキドキする理由なんてあったか?さっき……カルラと話していて、
カルラが触ってきて、カルラが近づいてきて、好き………あ、ココだ。好きって言葉に反応して、オレの体はおかしくなる。好き……
イヤイヤイヤ、アレは別にたいした意味はないって、ただ鍛えた体に好感を持ったっていうそれだけの言葉で、ただそう言ったカルラが
なんだかすごく良い匂いで、しかもあれはシャンプーとか香水とかの感じじゃあなくて、 多分カルラそのものの匂いで、イヤそうじゃなくて!
何を考えてた?そうだカルラとどう戦うかって考えていたんだ。カルラのは我流だと言っていた。決まった型がないとなると、
何が出てくるかわからないな……それでもあの体格から考えてある程度の読みはできるか? パワーはないがスピードとテクニックは
高そうだ。それにさっき触れた手……あれは殴るよりはつかむ方が強そうな感じの手だったな。白くて、細くて、ひんやり冷たくて、
ギュッ とにぎって温めてあげたくなるような、いやそれよりも体ごと抱きしめて温め
ストップ。
何を考えているんだオレは。……ダメだな、まだ頭に血が上ってる。一つ大きなため息を ついた。どうもカルラの事になると
冷静ではいられなくなってくるなあ……いくらエロいお尻をしているからってあぁそれは今思い出しちゃあダメだ、違う事を考えろ違う事を、
さっきカルラは少し笑ったんだ。好きって言って……好きって……好き……頭の中でカルラ の言葉の一部がこだまする。
ああああああ!!
オレは頭を抱えて、心の中で叫んだ。
それからオレはずっと、頭の中に湧き上がるカルラの面影を必死に追いはらおうとして、 はらってもはらっても次々に
湧き上がってきて頭の中をカルラがぐるぐる回り続けていて ハタから見るとかなり上の空になっていたらしい。
蓮と涼介が話しかけてきて、今シャワー混んでるから先にゴハン食べようとか言っているのを右から左に聞き流し、上の空のまま
食堂で何かを口の中に運び、様子が変だ熱でもあるのかと蓮に聞かれて元気だととテキトー に答えて、それからシャワー
(ロッカールームの奥にある)の方へ向かった。その途中の廊下で。カルラを見つけた。ドクン、と胸が痛くなるぐらい心臓が脈打った。
そのカルラの隣にはチンピラ風の男がいて、オレの部屋に来いよとかなんとかカルラに話しかけている。 少しイラっときた。
カルラがそっけなく立ち去ろうとすると、男はカルラのお尻をペロンとなでた。その瞬間オレの中でこの男は殴ってもいいモノに決まった。
後ろから側頭部に思いっきり一撃入れて殴り倒す。するとカルラが驚いたような呆れたような表情でオレを見た。
……うわーしまった、やっちまった。とっさにそう思った。男を殴り倒した事では、ない。 この男は殴られて当然の男だからそんなことは
問題にならない。そうじゃなくて、これじゃあ カルラを助けようとした勘違いヒーロー気取り野郎みたいになっちまったじゃねーか。
カルラは強いのに、まるで弱いように扱ってオレは今あきらかに余計な手出しをしてしまった。 これは、カルラへの侮辱だ。
案の定カルラはその綺麗な眉根を寄せて不快の表情を作り、氷の刃のような眼差しで突き刺すようにオレを見ながらそっけなく言った。
「タスケテーなんて言った覚えはないんだけど」
あぁーゴメンなさいゴメンなさい!!心の中では謝りたおしているものの、やっといてすぐ 謝るのもあまり無責任な気がしたので、
どうにかカルラを納得させるような事を言わなければと必死で考えを巡らせた。
「別に助けようとしたつもりはないけど、ただああいう……他人のお尻をすぐなでるような 男を見ると、どうにも腹が立って
許せなかったんだよ、だから……つい」
「ふぅ〜ん」
カルラの眼差しの刃が、オレの喉元に突き付けられているような気がして、オレはカルラからゆっくり目をそらした。
「場外での暴力行為は選手失格になるけど、分かってやってるの?」
カルラの刃が容赦なくオレに絡みつく。あぁっもうゆるして〜といたたまれない気持ちになっていると、後ろから蓮と涼介の声がした。
「殴り倒された奴は後ろから殴られているから、誰にやられたか本人には分かんねーだろ」
「じゃあボクたちが黙っていれば義央ちゃんはセーフってコトね。弱み握っちゃったー 何してもらおうかなー?」
カルラの目が蓮と涼介の方を向いたからか、オレはひとまずカルラの刃から解放された。 でも……言っておくべき事は、
ちゃんと言わなきゃダメだよな、やっぱり。オレはカルラの 方を向いた。
「オレは今、余計な手出しをして結果的にカルラを侮辱してしまった。その事に関しては ……ゴメン」
そう言って頭を下げた。
「……まあ、オレだってそんなに怒ってはいないんだけど」
頭を下げているためカルラの顔は見えないが、声はかなり和らいでいた。
「いや、あれはオレが悪かった」
頭を下げたままオレが言う。
「今回は黙っててやるけど、もうこんな所で人を殴ったりはしないようにな」
「はい、気を付けます」
引き続き頭を下げたまま答えるオレ。
「それから……怒ってくれてありがとう」
そう言ってカルラはオレの頭をなでて、額にそっとキスをした。
……頭上に天使が舞い降りたようだった。
「カルラちゃんもシャワー行くところ?じゃあ一緒に行こうよ」
「いいけど……隣に来てのぞかないでよ」
「ボクの身長だと多分のぞけないよ」
「あぁそうか。じゃあ涼ちゃん隣に来てよ。他の奴らじゃ危なくって」
ドクン、と血が逆流した。カルラがシャワー……イヤイヤ見ようとなんてしないよ、絶対! そうだ、涼介は唯一カルラの
エロいお尻を見ていないんだから、隣でシャワーを浴びるのは 涼介が一番安心だ。オレはできるだけカルラの方を
見ないようにしながら、カルラから一番離れた所のシャワーブースに入った。こういった所のシャワーは仕切りが低めなので、
オレの身長だと見ようと思えば隣が見えてしまうので、とにかくカルラのいる方からは目をそらし続けていた。
さっきのキスの余韻をシャワーで流してしまうのは名残惜しい気がしたが、 ずっとシャワーを浴びないわけにもいかないので、
意を決してお湯で流した。
無用な暴力をふるってしまったことを大いに反省しなきゃいけないな、と頭では考えて、 イヤ考えようとしてはいるんだが
心の方は完全にさっきのカルラのキスの柔らかい唇の感触とふんわり漂った良い匂いでいっぱいになってしまっていた。
イヤイヤ喜んでちゃダメだ、反省 しなきゃいけないだろう?もしも同じような事を繰り返してしまったらカルラに軽蔑されるし
もしも失格になったらカルラに会えなくなる……
もう決してルールは破りません。とオレは心に誓った。
シャワーの後はそれぞれの個室に向かった。蓮と涼介の部屋はオレとは離れているらしく 途中の廊下で別れた。
カルラは同じ方向だった。洗い髪に肩にはタオルをかけて、ゆったりした白シャツにグレーのズボンという格好のカルラは、
オレの部屋と同じ並びの三部屋向う、 突き当りの個室のドアの前まで行くとこちらの方を見て
「おやすみ」
とオレに声をかけた。とっさにまともな返事が出なくてオレの方はあぁうん、などと曖昧に答えた。部屋の中に入るカルラを
見届けてから、オレも自分の部屋に入った。フラフラとベッドに向かい、うつ伏せに倒れ込んだ。大きなため息を一つつく。
今日のオレは、明らかにおかしい。今までそれを必死で否定してみたり何でもない風を 装ってみたり、何か理由があるハズだと
考えを巡らせてみたりしていたが、こうして一人になって静かに自分と向き合ってみると、オレの身に起こったいろんな事すべてを
説明できる解釈はたった一つ、それはもう簡単なたった一言で言えてしまうありふれた、だけど特別な事がオレの身に
起きてしまったのだという事をどうやら認めないわけにはいかないようだった。
コレは……恋だ。それも、かなり重症の。
からっぽだったオレの心は今、カルラへの想いでいっぱいになっていた。
うっわ〜マジか〜!?よりによって男に恋!!オレ今まで男を好きと思った事なんてない のに!!
……ん、イヤ違うな。オレは「男が好き」になったんじゃなくて「カルラを好き」に なったんだ。今のオレにとって重要なのは
男か女かではなくて、カルラか否か、それだけだ。
……イヤでも、オレは本当に男のカルラを愛せるのか?よーく考えてみる……カルラの体をできるだけリアルに想像してみる……
あんまり美化したイメージをしてしまうと実物を見てガッカリする危険もあるから、ここはそれなりにリアリティのあるヤツを。
で、そのカルラにあんなコトやこんなコトをする自分も想像してみる。そしてその結果出した結論。
愛せる。というか、カルラだったら余裕でエロい。
それから逆パターンもありうるか?と気が付いてカルラにいろんなコトをされる自分も想像してみたが、それでもカルラにだったら
何をされてもイイ、とオレはすでにそういう心持ちになっていた。覚悟完了。オレは、男のカルラを好きになった自分のキモチを
しっかり認めて、 そして受け入れた。そしたら体のどこかがふわっと楽になった。
オレはカルラが好きだ。カルラの事を想うとドキドキする。カルラの近くにいたい。カルラ を見ていたい。できれば触りたい。
あぁでもカルラに出会えただけでオレはこんなに幸せだ。 胸いっぱいにカルラが満ち溢れる。綺麗な顔、柔らかな唇、ひんやりした指、
スラリとした姿、 抜群の強さとうらはらの儚い雰囲気、形のいいお尻……
ここでガバッとベッドから身を起こした。カルラの尻をなでた男の事を思い出したのだ。 イヤ、あの男個人の事はもうどうでもいい。
顔も覚えてないし。だが、カルラを狙って付きまとう男があの一人だけとは限らない、というより、カルラがいる時にロッカールームに
居合わせた男のほとんどがカルラの尻をエロい目で見てたんだから、カルラを口説こうと考える男は他にも何人も出てくるだろう。
ヘタすりゃ蓮だってその可能性はある。……まぁ蓮は行動力に欠けるタイプの男だからたとえその気があっても動きはないような
気はするが。とにかくウカウカ していると他の男に先を越される危険がある。カルラにちゃんと告白してフラれるならともかく
他の男に横からかっ攫われたんじゃあ悔やんでも悔やみきれない。……そして今、オレはカルラ の部屋の場所を知っている。
多分まだ他の男は知らない。だがそのうち知られてしまうだろう。 だったら今、カルラの部屋に行ってオレはこの気持ちを伝えるべき
なんじゃあないか。他の男が 来る前に。そう思うとオレは居ても立ってもいられなくなり、オレの心の中の冷静なオレが
「今のおまえはどうかしている、少し落ち着け」と言っているのを振り切って、カルラの部屋の前に行った。
ドアを前にして、さすがに少しだけ冷静になる。オレはカルラを受け入れたが、カルラがオレを受け入れるかどうかは
別なんだよな……男に言い寄られても迷惑だ、と返される可能性だってある。カルラが男好きヴァンプだという説もあったが
未確認のウワサレベルの話だし、あと男好きなら逆に彼氏がいるって可能性もある。そもそも夜の遅い時間に部屋に押しかけて
迷惑がられるとか、すでに寝ているっていう事もありえるし。
オレは、控えめにドアをノックした。もしもう寝ているようならおとなしく引き下がるつもり で。……少し時間があって、それから
小さくドアが開いた。カルラがそっとこちらの様子を伺う。
「何?……あ、義央」
やや怪訝な顔をしたカルラと目が合って、途端にオレはまたぶわっと頭に血が上った。うまく舌が回らず言葉がすんなり
出てこないが、この状況で黙って立っていたら不審者確定なのでなんとか言葉を絞り出す。
「あ……あの、こんな時間にゴメン。ね……寝てた?あの、オレ、あのどうしてもカルラに 話したいことがあって……それで、あの」
「ふぅ〜ん?……じゃあ、とりあえず中入りなよ」
カルラに言われてのこのこと部屋に入る。部屋はベッドの枕元についている小さいライトだけがともっていて、薄暗い。
カルラは羽織っただけの白シャツの身頃を両手でかき合わせながら ベッドの枕元近くに座った。シャツの下からはスラリとした
生々しい両脚があらわになっていて、 その様子を見てオレはカルラが今、白シャツ以外は何も身に着けていないのだととっさに悟った。
……うわっなんでそんなエロい格好して、あ、そうかさっきまで寝てたんだ。寝るとき裸になるタイプ?それでオレがノックしたから
あわてて一枚着たって事?やっぱりこんな時間に迷惑 だったんじゃ……いやそれは今更だけど。……どうしよう。
目のやり場に困った。やっぱり 出直してくるべき?
「突っ立ってないで座ったら?」
カルラにそう言われたが、前にも言ったようにここは狭い個室で、座るって言ったらベッドに座るしかないのだ。オレはできるだけ
カルラから目をそらしながら、カルラのベッドの足元側に座った。もう……後戻りできない。するとカルラが距離を詰めてオレの
すぐ隣に座り直した。 うっ近い……
「もう遅い時間だから、声は小さめに……ね。で、ハナシって?」
それはそうだ、小声で話すなら距離は近い方がいいだろう。オレも黙って壁を見つめている わけにもいかない。視線を落として、
それからそっとカルラの方へ目を動かすと、カルラのなまめかしいフトモモがモロ目に入ってしまって、慌てて目を壁の方へ戻す。
下の方を見てはダメだ。一度しっかり呼吸を整えて、それから意を決して多分カルラの顔があるであろうあたりを思い切って
一気に振り返って見た。
カルラは顔をこちらに寄せるように座っていて、想像以上に顔が近い。口から心臓が暴れだしそうになる。光がカルラの真後ろにあるため、
表情はまったくわからない。叫び出しそうになる のをかろうじてこらえて、とにかく何か言わなくちゃ、何か……
「カ……カルラってすごく良い匂いがするね」
ああー!!俺のバカァァァ!!よりによってなんて事を口走ってるんだ!?いくら今じっさい良い匂いがしてるからって、
こんな事言ったら変態確定じゃねーか!!カルラもオレのすっとんきょうな発言にやや面食らったようで、いくらか戸惑いながら
「え……そう?別に香水とかは使ってないんだけど……オレってそんなに匂いがするの?」
そう言いながら、ネコが顔を洗うようなしぐさで自分の匂いを確認しだした。
「イヤイヤイヤそんな事ないよっ!ごく近くに寄った時にだけわかる、ほんのりかすかな匂いで……」
変態発言を取り繕うどころか、かえって悪化させてる気がする。カルラがこっちを向いて言った。
「それって、どんな匂い?」
そこ食いつかれても困るんだけどっ!イヤ言い出したのはオレだけども、とりあえずカルラが怒っても引いてもいないらしい事には少し安堵した。
「どんなって……うまく言えないけど、なんかこううっとりするような、フワ〜っと気持ちよくなるような、なんかこう甘〜くて濃厚な……」
すごくエロい匂い。と、言いそうになった口を慌てて閉じた。危なかった。
「ふぅ〜ん。それで、今もその匂いがしてるの?」
カルラは面白がっているんだろうか。グッと身を近づけてそう聞いてきた。
「うん……これだけ近いとすごく良い匂いがする」
もう変態でもいいや。すごくドキドキして、魂が天まで上っていきそうないい気持になってくる。
「それじゃ義央まさか……オレの匂いを嗅ぎに来たの?」
この部屋に来た理由を今ようやく思い出した。
「わあああああ!!違う違うそうじゃなくてっ!!」
思わず大声を上げてしまったオレの口をカルラがとっさに手で塞いだ。カルラのひんやりした 手指がオレの顔に触れる。
カルラがオレの耳元に口を近づけて言った。
「大きな声は出さないで、夜遅いんだから……大丈夫?ちゃんと小さな声で喋れる?」
カルラに口を押えられたまま、小さくうなずく。
「それじゃあ……ハイ、話して」
カルラは両手でオレの顔をしっかり挟んで、自分の顔と真っ直ぐ向き合わせた。逆光で影になったカルラと目が合う。
まるで吸い込まれるようにカルラの瞳に引き込まれたオレは、自分でも驚くぐらいあっさりと自分の気持ちを言葉にしていた。
「カルラ……好き」
するとカルラはそのひんやりとした花びらのような唇をしっかりとオレの唇に重ねてきた。
オレは多分、しばし天国まで行っていたと思う。カルラが、オレの腕を引きながらコロリと ベッドに横たわる。つられるように
オレはカルラの上に覆いかぶさる形になる。枕元のライトに照らされて、ようやくカルラの表情が見える。少し熱っぽい眼差しでオレを
見上げるカルラ。 いつも青白いカルラの頬が、ほんのりピンクに染まっている。ドクン、と血流が激しくなり理性が吹き飛びそうになったが、
それでもちゃんと確認するべきだと思ってオレはカルラに 言った。
「カルラ……オレ、カルラにエッチな事しても……いい?」
我ながらマヌケな発言だとは思う。ダメと言われたら引き下がるつもりだったのか?それは ……分からない。これは多分、
ダメとは言われないだろうと思っての発言なんだろう。
「義央だったら……いいよ」
やや目を伏せて顔をそらし、恥じらう表情を浮かべてカルラが言う。
「あ、でもちょっと待って」
そう言いながら、枕元の近くに置いてあったポーチから何やら取り出すカルラ。
「ハイ、ちゃんとゴム使ってね。じゃないとなにかと厄介だから」
そう言ってオレに小さな包みを手渡すカルラ。受け取ったオレは瞬間すべての動きが止まって頭の中でいろんな考えが
グルグル湧いてきた。
え……?なんでここにこんなモノ持ってきてるの……?使う予定があったって事?使うっていうか使わせる予定?誰と?決まった相手が
いるって事?それともイザって時用?いろんな男を 引っ張り込むつもりでいた?じゃあオレが良いんじゃなくてオレでもいいって事?
オレは……遊ばれている?
カルラがオレのTシャツの襟を引っ張って脱がしにかかってきたので、考えはここで途切れた。
「わぁ、義央ってやっぱりすごく良いカラダ」
オレのTシャツを脱がすとカルラは、着ていた白シャツを脱皮するようにぬるりと脱いだ。 その中はやっぱり何も着ていない。カルラの裸を
見たオレはさっきまでぐるぐる考えていた事など一瞬でどうでもよくなり、残りの服もすべて脱いで、カルラの体へと飛び込んだ。
「カルラ……カルラの体、すごく綺麗だ」
想像以上だった、と言っておく。そしてその夜のこの後も……想像以上に熱い夜になった。